【介護職】介護職離職の原因のひとつである低賃金

更新日:2015年12月14日

【介護職】介護職離職の原因のひとつである低賃金

介護職員の賃金改善については、平成24年度から、介護報酬において介護職員処遇改善加算が3年間限定で創設されました。

離職理由のひとつに低賃金

介護職の離職の理由のひとつに、低賃金を挙げる人が少なくありません。介護職は主婦労働の延長で、誰でもできる仕事という認識が低賃金を生み出したと言う説がありますが、現在、介護職員の賃金の大部分が介護保険から支払われる介護報酬によるものですから、介護職の賃金は、国が決める介護報酬額に大きく左右されます。
介護職の賃金については、勤続年数、平均年齢などの要素の違いにより単純な比較はできませんが、介護分野の平均賃金の水準は、産業計の平均賃金と比較して低い傾向にあり、常勤労働者である介護職員の平均賃金は医療福祉分野における他の職種の平均賃金と比較して、低い傾向にあるとされます。
平成 23 年の賃金構造基本統計調査による1か月あたりの賃金(決まって支給される給与額から時間外勤務手当、休日出勤手当、宿直手当などを差し引いたもの)の比較は次の通りです。

●産業計 
男性(平均年齢42.3歳 勤続年数13.3年) 328,300円
女性(平均年齢39.9歳 勤続年数9.0年) 231,900円

●福祉施設介護員
男性(平均年齢34.8歳 勤続年数5.4年) 214,200円
女性(平均年齢39.0歳 勤続年数5.5年) 197,200円

介護職員処遇改善加算

要介護者の増加により、今後、1年に約7~8万人の介護職員を確保していく必要がありますが、介護職における人材確保のためには賃金の改善が不可欠でしょう。
介護職員の賃金改善については、平成24年度から、介護報酬において介護職員処遇改善加算が3年間限定で創設されました。これは、平成23年度で廃止された介護職員処遇改善交付金相当分を、介護報酬に円滑に組み込むことを目的としたものです。加算は介護報酬内に組み入れられ、月額で1万5千円程度が加算されます。
しかし、介護サービスの種類や職種によっては加算がなく、賃金水準は改善されません。加算対象とならないのは、訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、福祉用具貸与、特定福祉用具販売並びに居宅介護支援及び介護予防支援です。
また、現在の介護加算の届出などに関する手続きは、介護サービスごとに加算率が異なることや提出書類が多岐に渡るなど煩雑なものとなっており、円滑な事務の妨げとなっています。
超高齢社会を迎える中、介護を必要とする人が十分なサービスを受け、介護職に従事する人がやりがいを感じながら働くためにも、介護職の賃金の改善が望まれるところです。